去年の今日を忘れることは一生無いだろう。
当日、ボクは自分のバンドのセカンドアルバムのレコーディングでスタジオにいた。
レコーディング初日。ハヤル気持ちを抑えながら準備をする。
サウンドチェック終了。いざレコーディングスタート。
そして2時46分。
1曲目を録音中に起こった大地震。
ボクはヘッドフォンをしていて全く揺れに気付かなかった。
エンジニアの方の口の動きでようやく、事に気付いた。
幸いスタジオの中がグチャグチャになるぐらいでボクらに被害は無かった。
そこのスタジオにはテレビがなく、携帯電話も全くつながらない。
情報が寸断され、余震と暗闇の恐怖がやってくる。
その後、車のナビでテレビが付いた。
地震の揺れや周りの状況で、異常だということは分かっていたが、刻一刻と伝えられてくるニュースに
もはや現実とは受け止められないことの連続。
スタジオの前の道路は日常では有り得ないような車の量。歩いて帰る人の波。
レコーディングは休止することに。録音を続けられる精神状態でも無かった。
しかし、帰ることも困難だった。普通なら10分で行ける距離で2時間かかる。
空腹を感じ、コンビニに寄るも、食料が全く無い。電池も無い。
ガソリンは辛うじて補給することが出来た。
その後、帰宅出来なくなった知人を迎えに行こうとするも、大渋滞の波にのまれる。
スタジオを出たのは夕方の6時くらいだったと記憶している。
家に着いたのが朝の6時を過ぎていた。
日常のことは一瞬で忘れてしまうものだが、この日のことは色々なことが鮮明に頭から離れない。
音楽なんてやっていて良いのか??と自問自答する日々が続いたが、結局音楽以外で世の中に貢献することが出来ないので続けることを選択した。
貢献とまではいかないかもしれないが、演奏し続けてゆきたいと思う。
まだニュースでしか現地のことは見たことが無い。
復興が叫ばれているが、まだまだ復興までも道のりは遠いのかもしれない。
少しずつでも昔の生活を取り戻すことが出来るようになることを祈らずにはいられない。
機会があるのならば、いつでも演奏をしに行きたい。
ボクは基本的に電気を使わないと音が出ない。
そんな楽器でも良ければいつでも行きたい。
日本人にとって3月11日は特別な日になった。
1日を噛み締めて過ごそうと思う。